まさに"最大最強"。
『ゴジラVSデストロイア(1995年公開)』において、強大なパワーでゴジラを圧倒した「デストロイア」が、ついにS.H.MonsterArtsとなって2013年2月27日に発売となる。商品版サンプル品の撮り下ろしにより、そのボリュームと質感をお伝えしたい。
デストロイア(完全体)、驚異のボリューム
「S.H.MonsterArts デストロイア」の全身像がこちらだ。全高約250mmの巨体に、悪魔を思わせるシルエットや、凶暴さをうかがわせる全身のツメといった「デストロイア」の特徴が隙のない造形で作り込まれている。
平成ゴジラシリーズのモンスター造形にたびたび携わった若狭新一氏による原型が、その禍々しさまでも再現しているかのようだ。
「デストロイア(完全体)」
もともとは先カンブリア紀に棲息していた、嫌気性の微小生命体。25億年に渡って東京湾地下の地層に閉じこめられていたが、1954年、ゴジラを倒す際に使用されたオキシジェン・デストロイヤーによって湾内が無酸素状態になったために復活。さらに、1996年の海底トンネル工事によって外気に触れたことで異常進化し、幼体から集合体、さらに身長120m、全長230mを超す完全体へと成長した。口から放射するオキシジェン・デストロイヤー・レイは、ミクロオキシゲンをさらに強化したもので、すさまじい破壊力を持つ。近接戦では、頭部の角で敵を切り裂くヴァリアブル・スライサーを使用。
デストロイアの命名は、その発見から立ち会い、対策に尽力した伊集院博士による。
造形と可動の融合
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頭部
まさに悪魔、怪物といったモチーフがそのまま形になったかのようなデストロイアの頭部。額部分の巨大なツノはクリアパーツを使用して質感を高めている。
また、口のまわりに左右三本ずつある"キバ"も、それぞれ独立可動する。
頭部は、複数個所に設けられた関節により前後に大きく可動する。
複雑に作りこまれた生物的造形と、巧みに組み込まれた可動ギミックとがバランスよく融合し、本物の怪獣が動いているようなイメージでポーズをつけて楽しむことが出来る。
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脚部
巨体を支える野太い脚部にも、しっかり関節が設けられている。
脚を開いた際に足首が地面にきちんと接地するよう、充分な可動範囲は確保されているのはもちろんのこと、スネと足首の中間には浮き構造のパーツが存在し、有機的なシルエットを崩さない工夫が凝らされている。 -
足首のツメのすぐ上に、正面からだとM字型に見える部分が、シルエットを美しく保つための中間パーツ。
悪魔を思わせる翼は、これまでに発売されたS.H.MonsterArts「ファイヤーラドン」「キングギドラ」とも異なる新機構で折りたたみを再現している。
赤色の皮膜部分を複数のプレート状パーツとして分割し、それぞれが可動することによって面積の変化を表現しているのだ。
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尻尾
複数の関節が組み込まれて自在に動かすことが出来る尻尾は、S.H.MonsterArts第1弾のゴジラ以来のチャームポイント。
デストロイア(完全体)では、尻尾の先の一対のツメ部分も動かすことが出来る。
全身に巧みに組み込まれた関節を動かして、大迫力のアクションを再現!
変幻自在!デストロイア 集合体/飛翔体/分裂体もラインナップ
徐々に成長・進化し、複数の個体が完全体へと合体するデストロイア。その過程の「集合体」と、飛行能力をもった「飛翔体」、さらに、完全体の状態からさらに分裂して集団でゴジラを襲った「分裂体」の3体をセットにした「S.H.MonsterArts デストロイアエボリューションセット(1995)」が魂ウェブ商店限定アイテムとして登場。
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集合体
人類と、そしてゴジラジュニアとも激しい戦いを繰り広げた「集合体」。多数の脚や触手の各部が可動。
ゴジラジュニアを苦しめた、口腔部が伸びた状態のパーツも付属。同スケールのゴジラジュニア(受注終了)と組み合わせて激戦を再現出来る。
原型製作:若狭新一(モンスターズ)
「デストロイア(集合体)」
体内のミクロオキシゲンを無力化する超低温レーザー砲を浴び、劣勢に立たされたデストロイアの幼体たちが合体。約60mに巨大化した。新たに2本の触手のような腕が発生している。武器はオキシジェン・デストロイヤー・レイ。デストロイア集合体の飛行形態も別造形で再現してセット。頭部、翼、尻尾など各部が可動して飛行ポーズを演出出来る。
原型製作:若狭新一(モンスターズ)
「デストロイア(飛翔体)」
集合体が変形し、飛行形態となった姿。東京上空を高速で飛行し、都心部を破壊する。東京に上陸したゴジラジュニアと戦うが、放射火炎を浴びて落下。再び集合体に戻った。-
分裂体
発売中の「ゴジラ(1995)」と組み合わせてのバトル再現を重視したサイズで、分裂体を立体化。細部の違いにも注目いただきたい。もちろん、集合体同様に各部が可動する。
原型製作:酒井ゆうじ(酒井ゆうじ造形工房)
「デストロイア(分裂体)」
合体して完全体となったデストロイアが、ゴジラとの戦いの中でその身体を複数に分裂させた姿。集合体にほぼ近い外観だが大きさが異なる。分裂して戦った後、再度完全体へと合体している。作品解説 : 『ゴジラVSデストロイア』
1995年12月9日公開。監督=大河原孝夫、脚本=大森一樹、特技監督=川北紘一。1984年公開の『ゴジラ』から全7作が製作された平成ゴジラシリーズの最終作。
「ゴジラ死す!」のキャッチコピーが示す通り、無敵の大怪獣ゴジラの最期を描いた作品となる。そのため、かつてゴジラを葬った酸素破壊剤オキシジェン・デストロイヤーを軸にして第1作とのリンクが図られ、明確にその続編と位置づけられた。これによって平成ゴジラシリーズが繰り返し描いてきた「人類対ゴジラ」という対決の構図に、シリーズの持つ歴史性や因縁といったものを加味することに成功している。
"ゴジラの最期"が大きな話題を呼び、配収は20億円を突破。1996年度の興行ベスト1に輝き、シリーズ有終の美を飾った。旧作とのリンク等のアイデアは、その後、1999年に『ゴジラ2000』で再スタートしたシリーズにもさまざまな形で活かされている。
[ S.H.MonsterArts ]
S.H.Figuartsで培われた、可動(アクション)フィギュアの技術を使用し、『怪獣(モンスター)』にフィーチャーしたアクションフィギュアシリーズ。それが『S.H.MonsterArts(エス・エイチ・モンスターアーツ)』である。
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